デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

ファイナル・プロジェクトを始める前に考えること

本日から本格的にファイナル・プロジェクトに取り組んで行くわけですが、実際のリサーチだとかプロトタイピングに入る前に、まず次のような事柄について明確にする事を求められます。

ファイナル・プロジェクトからどのような事を得たいか

ファイナル・プロジェクトと一言で言っても、そこから得たいものというのは人に寄ってそれぞれ異なる事が多いはずです。ですので、これについて説明する事が求められます。例えば、将来の計画とかでもそうでしょうし、個人としての成長などが主目的な人も居るでしょう。ここで注意すべきは、特定のトピックとは別に考えるという事です。

例えば、音楽関係のプロジェクトに取り組むことによって、音楽に対する知識や理解を深めるなど短絡的な目的を設定するわけではない、という事ですね。

私の場合は、このプロジェクトを元に起業したいわけでもないし、ポートフォリオに載せられるような立派なひとつのプロジェクトになれば良いなとは思うものの、私の場合は過去にも色々なプロジェクトに取り組んできていますから、これが直接自分自身のキャリアプランに大きな影響を与えるとも考えにくい。

そこで、私の場合は、デザイン、もっと言えばデザインリサーチについて理解を深める事を大きな目的として設定する事にしました。またこれをポートフォリオに載せる事によって、自分がデザインリサーチ出来ますよってことを示す事ができれば尚良いなとも思っています。

自分の興味があることについて

ここからメインに入って行くわけですが、ファイナル・プロジェクトで取り組むトピックについて、どのような事に興味があるかを説明するわけです。

ただし、これは必ずしも最終的なトピックとなるわけではなくて、リサーチを行っていく上で最初の取っ掛かりとなるような物を想定しています。 

私の場合、自分が好きなことを最初の取っ掛かりとして設定しようとしました。具体的にはカメラであるとか、旅行であるとか、音楽であるとかですね。

で、自分の思いなどをつらつらと説明しようと思ったのですが、もっと絞った方が良いのかなと思い、また自分のこれまでの経験を活かせるという意味でもカメラ、写真をテーマとして設定する事にしました。また、旅行や音楽とも関わりを持たせたいなという事で、旅行や音楽活動時の撮影だとか、その後の整理活用に関する体験をもっと素敵なものにするためのデザインが出来ないかと考えました。

このプロジェクトの妥当性について

特定のテーマに対していくら興味があったとしても、それがニッチ過ぎたり、問題が小さすぎては意味がありません。ですので、自分の興味があるテーマが、いかに重要であるかを説明する必要があります。

私の場合は、みんなたくさん写真を取ってそれらを保存しているけれど、それらを十分に活用出来ているとは言えない。撮りためた写真の価値を高め、それによって撮影行為そのものをもっと良い体験に変える事が出来るのではないかという点を説明しました。

ファイナル・プロジェクトにおけるチャレンジについて

ファイナル・プロジェクトに取り組むにあたって、自分自身がどのようなスキルを持っているか、どのようなスキルを持っていないか、どのようなスキルの習得に挑戦したいかについて説明します。

私の場合だと、プログラミングだとか、フィジカルコンピューティングについては十分なスキルがありますが、グラフィックやUIデザインだとか映像編集、ユーザリサーチについては十分なスキルがあるとは言えず、この辺りに積極的に挑戦したいと考えています。

関連するプロジェクト

興味のある分野を考えたとして、これまでに誰もその分野に対してデザインを試みたという事はめったに無いでしょうし、少なくとも関連製品やサービスなどはあるはずです。詳細に説明する必要はありませんが、そういったものの画像だとかリンクなどを挙げておきます。

私は撮影した画像を活用するものとして、フォトブックやデジタルフォトフレーム、AppleTVやGoogle Chrome、思い出箱やJewelry box、その他nohanaやレター等のサービスを挙げてみました。多分他にもあるでしょうが、それはこれから詳細に調査していくのかなと思っています。

どこから始めるか

デザインプロセスのスタート地点を宣言します。人によっては使用可能な技術に関する調査かも知れませんし、ユーザーグループや競合調査かも知れません。

私の場合は、まずどのような製品、サービスがあるかを調べること。そして実際のユーザがどのように写真を管理して活用しているかについて調査して行くこととしました。

ここまでの経過について

このセクションでは、ファイナル・プロジェクトについて、これまでどのような事に取り組んできたか、例えばリサーチをしてきたかだとか、プロトタイピングを行ったかだとかについて記述します。

私の場合は、これまでほとんど何も取り組んで居ませんが、人によってはこれまで既に十分な調査をしてきた人も居ますし、そういった場合に記述していくのかなと思います。

と、上記のような事について考えて説明する必要があるわけです。いきなり思いつくままに作業に取り組むと、迷子になる恐れもあります。このような項目を整理してからデザインプロジェクトに取り組んで行くことで、アドバイザとしてもプロジェクトの方向性を把握しやすいですし、方向性に迷った時はこのドキュメントに立ち返る事ができます。

ソフトウェア開発に於けるアジャイルではプロジェクト開始時にインセプションデッキという物を作る事を推奨していますが、これに近いものと考えると、ソフトウェア開発者的にはわかりやすいかも知れません。