デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

Koldingデザインスクールの卒展見学

Koldingを訪れた目的のひとつはKoldingデザインスクールの卒展を見に行く事です。会場はKoldinghusという湖のほとりに立つお城。こちらは火災でボロボロになったお城をモダンに補修した建物になっていて、建物そのものも見どころ満載なのですが、中は博物館になっています。

その一部のスペースで行われているのがKoldingデザインスクールの卒業展示。中にはところ狭しと作品が並べてあります。Koldingデザインスクールは学部と院があるのですが、こちらは院生の作品のみが展示してあるとのこと。ちゃんと数は数えて居ませんが、学生数は1学年おおよそ50人ぐらいとのことなので、展示数もそのくらいなのかなと思います。

なおKoldingデザインスクールの卒展の特徴として、各学生は必ず、どこか外部の企業や組織をパートナーとして、卒展制作に取り組まなければならないという事。例えば自分が靴のデザインに興味があれば靴会社かもしれませんし、新しいおもちゃをデザインしたいのであればおもちゃメーカーかも知れません。そして面白いのは、そのパートナー探しは学生自身で行わなければならないという事。

パートナーを自分で探すというのは大変そうだなぁとは思うものの、とても面白そうだとも思います。だって、デザインをするという事は現実世界に何らかのインパクトを与えなければならないわけです。

例えば、新しい検索サイトをデザインしましたと言ったところで、それをどうやって現実世界にインプリメントするのかが問題になるわけです。もちろん、自分で起業して新しい検索サイトを立ち上げるという事もありかもしれませんが、それってあんまり現実的じゃないですよね?それよりは、すでにある検索サイトであったりだとか、インターネットの大手起業などとパートナーを組んで検討を行うのがより現実的だと思うのです。

そういう意味で、このようなルールが卒展にあるのは非常に面白いなと思います。完全に自由に取り組むのも自由度が高くて面白いかもしれませんが、卒業後実際に仕事する事を考えると、これはこれで学生のためになりますしね。