デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

コペンハーゲンのフリーマーケットへ

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コペンハーゲンではフリーマッケットが多く開催されています。そして開催されているだけでなく、それがわりとメジャーな娯楽のひとつでもあるようなのです。友人と話をしていても、今週末はどこどこでフリーマーケットがあるよという情報はわりと出てきますし、実際に会場に行ってみると、満員とは言わないものの、こんなに多くの人が来ているの?と驚く程の人が掘り出し物の物色を行っています。

ちなみにこれ入場無料ってわけじゃなく、入場料として35クローネ(約600円ぐらいでしょうか)が必要になります。日本でもフリーマーケットはそれなりに行われているように思いますが、入場無料のところがほとんどでは無いでしょうか。入場料を払ってまで、フリーマーケットに来る人がこんなに居るんだ、と言う事が私にとって軽く衝撃でした。

そしてもう一つ面白いなと思ったのが、ただ不要品を売っているだけではなく、自作の食品だとか、自作の服、家具、おもちゃなどを売っている人も結構居ると言うこと。日本で言うと、Makeだとか、デザフェス的な要素が混ざっていると言えば良いのでしょうか。クオリティはまちまちだけれど、見ていてとても面白い。

そういえば、これまで授業の中で、デンマークの人にインタビューなどを行う事があったのですが、余暇にどんなことをしていますか?と言う質問に対する答えとして「何かを作ったり」「何かを治したり」など、手を動かすのが好きと答える人が結構居たのを思い出しました。

デンマークを始めとした北欧諸国と言えば、産業革命に遅れを取り、工業化の遅れた地域ではあるんですよね。北欧家具とかが有名ではあるものの、それは先進的な工場が必要ではなかったからそちらに力を入れるしか無かったと言う人もいるぐらいで。そして、工業化に遅れを取ったおかげで、いまだに家内制手工業的なカルチャーが個々人のマインドとして残っていて、そこに近代のテクノロジーがダイレクトに組み合わさる事によって、ある意味では、各個人が面白い何かを生み出しやすい文化になっているのかなとかふと思ったりしたのでした。

一部のアナリストなんかは今後は大量生産の時代から少量多品種だ!みたいな事を結構前から叫んでいますが、そうなった時にデンマークの立ち位置はどうなるんだろうかと少し楽しみではあります。