デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

ArduinoでPhysical Computingを学ぶ

今週はPhysical Computingの講義です。Physical Computingとはなんぞやと言うことでちょっと探して見たところ、下記のようなWikipedia記事が見つかりました。

Physical computing - Wikipedia, the free encyclopedia

WikipediaにもPhysical Computingは広い意味があると書いてあるのですが、強引にまとめてしまうと、センサだとか、アクチュエータだとかを使って、現実世界と何らかのインタラクションを行うようなシステムの事をPhysical Computingと言うようです。定義にあてはめてしまえば、スマートシティだとかの都市システムだとか、最近のインテリジェントな自動車等もPhysical Computingの一例のはずです。

しかししながらPhysical Computingの典型的な用例では、もっと狭い意味で使われる事が多く、コンピュータや、小さな組み込みボードに、入力デバイスとしてセンサやスイッチ等を接続して情報を取得し、出力デバイスとしてモータやスピーカー、LEDなどを接続して情報を出力する何らかの情報処理装置、って感じでしょうか。

CIIDのPhysical Computingの講義では、Arduinoと呼ばれる小さなマイコンボードを使用してPhysical Computingに触れていきます。

【永久保証付き】Arduino Uno

【永久保証付き】Arduino Uno

 

Arduinoに初めて触れる人もそれなりに居るはずですが、先週は下記の記事でも書いたようにMaterials of Electronicsの授業を受けて居たので、抵抗やレジスタ、センサ、ブレッドボード等の仕組みや扱いについては皆それぞれ簡単な知識はあるはずです。

ddcph.hatenablog.com

ddcph.hatenablog.com

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私達が授業で使用したのは、Arduino Starter Kitと呼ばれるもの。Arduino本体と幾つかのセンサやモーター、そしてProject Bookと呼ばれるチュートリアル的な本がセットになっているものです。私も少し中を見ましたが、初学者が使うには良い教材だろうなと思いました。

The Arduino Starter Kit

The Arduino Starter Kit

 

ただしクラスには、そこそこArduinoの経験がある人や、あらかじめ自習してひた人などもそこそこおり、そういう人はわざわざ教材本を使う必要がない。そのため、初心者は教材本のチュートリアルを一つ一つこなして行き、上級者はPhysical Computingっぽいプロジェクトを勝手に作る、ということに。私自身も、今更Arduinoと言うことで、これまで興味がありつつ時間が無くて出来ていなかったプロジェクトに取り組んだりしていました。

しかしながら、こういう状況化だと、それぞれの学生の趣味嗜好がよくわかって面白いです。ある人はメカニカルな機構を持ったオブジェクトを作ったり、ある人はWebと連携させるシステムを作ったりとか、ある人はシンセサイザーを作ったり、ある人はセンサーを使って簡単なゲームを作ったりと。これまではチームでのプロジェクトが基本だったので、それぞれが興味のあることを素直に出来ない状況も多くあったのですが、個人プレイになると、各人がそれぞれ作りたいモノを作り出すので、それはそれで面白いなと感じます。