最近、下記の本を読んでいます。

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
- 作者: 楠木建
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2010/04/23
- メディア: 単行本
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読んでいると言ってもまだ途中なのだけれど、この本を読んでいて気がついた事がある。それはこのブログで何度も上げているデザイナの役割におけるストーリーテラーについて。
上記記事では、ストーリーテラーを下記のように説明しています。
直訳すれば物語を作る人でしょうか。Opportunity Scoutとして集めたデータから、具体的なアイディア、コンセプトを作り出し、それを説明する役割でしょうか。我々の製品、サービスはどのようなユーザーを対象としているのか、そのユーザーはどんな機能を必要としているのかだとか、こういった製品だとか、サービスを提供すれば新たなビジネスチャンスが有るとか、価値を生み出せる。そういった事柄を説明し、ステークホルダーから共感を引き出すのも、デザイナーの役割なのでしょう。
長々と書いてしまっているんだけれど、これを一言で言うなれば、戦略作りと言えるのではないか、と言うのが前述した本を読みながらふと思ったのです。もしかしたらコンセプト作りまでは、Opportunity Scountの役割に含めたほうが良いのかも知れないけれど。
しかし、プロジェクトに携わっていて不思議だと感じる事のひとつに、周りの学生が、この戦略づくりにあまり興味を持っていないように感じるんですよね。面白いコンセプトを作り出す事には皆必死なんだけれども、それをストーリーとして成立させる事ができていない。単純にそこに興味が無いのか、能力が無いのか、もしくは私がずれているだけなのかはちょっとわからないのですが、ストーリーとして矛盾を感じてしまう事が多くあるのです。
この理由としては、おそらくリサーチをしっかりしていないから、コンテクストを完全に共有できていないというのはあるのかも知れないのですが、いかに綺麗なストーリーを作り出すか、もしくはストーリーにあうようにコンセプトを修正していかなければならないのかもしれませんが、このあたりの能力というのも鍛えて行かなければならないのだろうなぁと思うこの頃です。