デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

ファイナル・プロジェクトにむけて3

Coffee

ddcph.hatenablog.com

ファイナル・プロジェクトについてまだうだうだと考えて居る。

ところで下記の本を読んでいる事は以前も書いたと思うのだけれど、この本の中に、戦う場所をいかにして選ぶかという話が出てくる。 

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)

 

話としては非常に単純で、ハワイに住むのであればとりあえず簡易な家を建てればある程度快適に暮らせるであろうが、北極に住もうと思ったら、ちょっとやそっとな家を建てるだけではたちまち凍え死んでしまうため、それなりに高度な設備が必要である、ということ。

これはビジネスに関する本なので、このハワイとか、北極と言った場所はつまりビジネスを行うフィールドの競争の厳しさを示して居る。ハワイはつまり、競合が少ないブルーおしゃんであり、北極はつまり競合がひしめき合っているレッドオーシャンのことを示す。ハワイでビジネスを行うのであれば、ある程度の戦略があればある程度の利益を出せるだろうが、北極でビジネスを行おうと思ったら、それなりの戦略がなければ利益を出すことが難しいと言う事である。

なお、余談であるがこの本の中に出てくる喩え話はいまいちピントこない例も多い。ハワイや北極の例もそうであるし、表千家と裏千家の例もそうである。本としては様々な実際の企業の事例を戦略面から触れつつ紹介しており、私のようにビジネスに興味のある者に取っては大変面白いのであるが。

話を戻すと、この話がデザインプロジェクトにおいて何を意味するか。この話だけ聞くと、ブルーオーシャン的な領域を狙ったほうが面白そうな成果が出そうな気がするわけです。ところがレッドオーシャン的な業界を狙った方が学べる事は多そうな気がするんですよね。

そもそもデザインスクール卒業後、実際のデザインプロジェクトに携わる事があるとしたら、おそらくブルーオーシャン企業よりもレッドオーシャン企業との仕事が多くなるような気もするためです。さて、レッドオーシャン的な領域を狙おうとしても、果たしてどのあたりを狙うべきか。