以前、下記のような記事を読んだ。スタートアップを生み出す組織としてスタートアップスタジオと言う形態が流行りつつあるよという内容である。
当時はふーん、そういうのがあるんだぐらいにしか思っていなかったのだけれど、2016年になってまわりを見渡してみると、スタートアップスタジオに似たコンセプト、つまりエンジニアリング、デザイン、マーケティング、ストラテジなどのオペレーションをすべてインハウスで持ち、イノベーションの創出を目的とした組織が幾つか出来ている事に気がつく。
例えば、そのうちのひとつはQUANTUMだろうか。Webサイトを見る限り、デザイン、エンジニアリング、ストラテジ、マーケティングの人が同じ場で働きながらイノベーションの創出を目指して居るようである。
もうひとつ、最近注目しているのが、BCGデジタルベンチャーズである。こちらは2016年4月に日本オフィスが開設されたとのことで、現在人材を募集しているようである。募集職種を見てみると、ベンチャーアーキテクト、プロダクマネージャ、ストラテジデザイナ、エクスペリエンスデザイナ、各種エンジニアと、つまりは前述したQUANTUMと同様に、異なる専門知識を持った人達が集まってイノベーションの創出を目指す組織なのだろうな、と思う。
では、異なる専門知識を持った人たちが一緒に働いて居る、と言われて思い出すものにIDEOやFrogなどに代表されるデザインファームがあるのだけれど、彼らとの違いは何なのか。
ひとつは、デザインファームは実際に手を動かすところまではしない、と言う点なのではないだろうか。例えば、プロダクトのデザイン等は行うけれど、それを実際に量産して、販売するところは事業会社でやってくださいね、ということ何じゃないかと思います。ところが、上記BCGデジタルベンチャーズの場合は、プロダクトをデザインしたあと、ジョイントベンチャーのような形で実際に会社を作ってグロースまでやると言うこと。
たしかに、プロダクトのデザインとグロースと言うのは、特にここ数年切っても切れない関係になってきていますし、ローンチしたあといかにグロースさせるかと言うところまで責任を持たなければ行けないと言う流れになるのは当然だといえば当然とも言えるでしょう。
BCGデジタルベンチャーズに関しては、こちらに居ても他の学生からチラホラ話を聞く機会があり、スタートアップを作るために特化した、こういった事業形態と言うのは、世界的に主流となる流れでもあるのかなと思います。