コペンハーゲンにSpisehuset Rub & Stubと言うちょっと変わったレストランがあります。何が変わっているかというと、ここで出てくる料理はすべて、ゴミを調理したものであると言うこと。
店の門構えはこんな感じ。コペンハーゲンの中心部にあり、中央駅から歩くと20分ぐらいかな?
店の中はこんな感じ。言われなければ普通のレストランにしか見えません。
入り口にはメニューが置いてあります。このお店は、当日の仕入れによってメニューを考えているとのことで、毎日メニューが違うそう。ちなみにこの日は前菜にザリガニサラダ、メインはチキンかポータベラと言うキノコのチーズ詰めから選ぶことができます。そしてデザートにバターミルク。とりあえず、私はチキンをチョイス。
まずはパンと前菜が運ばれて来ます。
そしてメインのチキン。これも普通に美味しい。
最後にデザート。ちょっと酸味があるけど、やはりこれもいい感じ。
どの料理も普通に美味しくて、言われなければ普通のレストランにしか思えません。本当にこれらの料理がゴミからできているのでしょうか。
そもそもこのレストランにおけるゴミとは何か。正確にはこうして料理に使われているわけですからゴミ一歩手前だった、と言った方が正確なのでしょうが、つまりは本来なら廃棄されるはずだった食材、と言う事になります。
例えば形が悪くてスーパーに並べる事が出来ない野菜であったり、パッケージが破損した食材であったり、つまりはそういうものたちを集めて来て料理に使っている、というわけなんですね。
こういった形での食品廃棄の問題に取り組みは話題にもなりますし、材料費がほぼタダという事なので値段を安くする事が出来てお客さんも嬉しいし、安く美味しいものを食べて社会貢献出来る。それでいて美味しいと、わりとみんながしあわせになる良い仕組みだなぁと感じました。
ところで、レストランの出口に下記のような掲示を見つけました。今年になってから救った食料は約3トンをとのこと。今年に入ってちょうど五ヶ月が経ったところですから、月に約600kg、一日約20kgというところでしょうか。食糧問題全体からすると微々たる数字でしょうが、それでもこういう活動を積み重ねる事でそれぞれが問題に対する意識を持ち広まっていけば、とても大きな意義のある事なのだろうなぁと思うのです。