デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

制約がある際にアイディアをどうやって出すか

今週の講義に関しては下記で紹介したとおりなのですが、そもそもプロジェクトの方向性を決めるやり方って2つあると思うんですよね。

ddcph.hatenablog.com

ひとつはまずは制約を無視して解決したい課題だとか、作りたいもののアイディアを出し合って、その中から、条件に合致しそうなものを選び出す方法。もう一つは条件に合うアイディアを出していきその中から一番良さそうなものを選び出す方法。

これって実際のビジネスでも似たような事わりと同じ事が言えるのかもしれないなと思いました。さぁこれからスタートアップで新規事業を始めようって時には、一般的にはほとんど制約が無いはずです。もちろん創業者のバックグラウンドだとか、趣味嗜好はあるかもしれませんが、それはそこまで強い制約ではないはず。農業分野で事業を始めても良いし、飲食店でも良いかも知れません。だけれど、既にある企業が新規事業を始めようとした時には、既存のリソースを使う事がそれなりに求められるはずです。例えば既存製品に使用されている技術を使えと言われるかもしれませんし、既存事業との相乗効果を求められるかも知れません。

前者は、条件が強すぎると条件を無理やり当てはめることになりかねず、当初のアイディアから異なるものになってしまったり、妥協の産物が生まれる可能性がありますが、最初のビジョンを高いところに設定出来ると言うメリットがあります。一方で後者は条件の中でアイディア出しをしなければならないので、生み出す価値は小さくなってしまうかもしれませんが、手札を最大限に活用出来る可能性がある。

もっとも条件がどの程度強いかによってもどちらの手段を取るのが良いのかは違ってくるのかもしれず、条件が強ければ条件ありきでアイディア出しをしたほうが良いのかも知れません。 本当は制約を利用して良いアイディアを生み出す方法等あれば良いのですが、現時点で私は特にそれに関する知識はありません。

ところで、この記事を書きながらアイディア出しに関する制約には二種類あるのかなとふと思いました。ひとつは、分野に関するもの。そしてひとつはリソースに関するもの。例えば、農業分野に関するアイディアを出しなさいだとか、主婦をターゲットにした製品を考えなさいっていうのは分野が制約になりますし、Arduinoを使って何かを作りなさいだとか、とあるスポーツ施設を改善する方法を考えなさいと言うのは、リソースに関する制約と言っても良いかも知れません。もしかしたら他にもあるのかも知れませんが、制約の種類と、それによる方法の違いなどももしかしたらあるのかも知れません。