デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

デンマークの年越し

せっかくデンマークに居るからにはデンマーク風の年越しを体験してみたい。

調べてみるとまず、多くのデンマーク人は、大晦日の夕方18時になると女王様のスピーチを聞く為にテレビをつけるらしい。

www.excite.co.jp

現在のデンマークの女王は国民からとても人気が高い人らしく、彼女のことに関してはwikipediaにも記載がある。

マルグレーテ2世 (デンマーク女王) - Wikipedia

この大晦日のスピーチがどれほど注目されているかについては、下記のデンマーク王国公式Webサイトにも記述があるのだが、スピーチの中で使われる単語が賭けの対象になるほどとのこと。

A Queen with a Strong and Personal Message -The official website of Denmark

日本でも毎年元旦に、天皇の挨拶があるが、賭けの対象になっていると言う話は聞いたことが無いし、そもそもリアルタイムでテレビで見る人がどれほど居るのかと言うことを考えると、デンマーク人のデンマーク女王の人気っぷりはとてつもない物なのかもしれない。

私もデンマーク人に習い、ホテルロビーのテレビでスピーチを見ていたのだが、当然の事ながらデンマーク語なので私には内容が全くわからない。しかしながら荘厳な雰囲気は伝わってくるし。

なお、調べたところ英語の内容が下記で公開されていた。

Her Majesty The Queen's New Year Address 2015 | The Danish Monarchy - Front Page

私はまだ簡単にしか読んでいないが、昨年あったパリでの事件について触れられている。しかしながらそれに負けずに、自信を持って毎日を明るく元気に暮らす必要がある。また、未来には不確定要素も多いが、明るい未来を想像し思い描く必要が有るということを述べている。

さて、女王陛下のスピーチが終わると、街は段々と賑やかになってくる。22時を過ぎる頃には頻繁に花火が打ち上がる音が聞こえてくるので私はホテルから外に出てみた。

年越しの際に多くの人が集まるのは市庁舎前の広場だと聞いて居たので、私もそこに足を運んだ。23時の段階で、既に広場には多くの人が集まっており、打ち上げ花火が次から次へと打ち上がっている。下記の写真で伝わるかわからないのだけれど、広場を囲むように人だかりができていて、広場中心から多くの花火が打ち上げられている。写真の中に多くの花火の残骸が写っている。

これ以後、年越しに向けて市庁舎前には身動きが取れないほどにどんどん人が集まってきて、花火の打ち上げ頻度も更に上がってくる。

下記の動画は年越し5分前から撮影したものなのだが、市庁舎前広場だけでなく様々な場所から好き勝手に花火が打ち上がっている様子がわかるかと思う。街の中の至るところで花火があがっており、迫力はそんじょそこらの花火大会の比ではない。

Copenhagen New Year's Eve Fireworks 2016

この打上花火は年が開けてもしばらく続き、そのうち自然と人が退散してく。とは言っても多くの人が押しくらまんじゅうをしているので、帰ろうと思ってもなかなか帰る事ができない。私が現地から抜けたのは年越しから30分も経ってからだろうか。

日本の年越しといえば、紅白や格闘技などで散々盛り上がったあとでゆく年くる年で落ち着いて信念を迎えるのが日本流なのかなと勝手に思っているのだが、デンマークの場合は、落ち着いて女王陛下のスピーチを聞いたあとに花火で大盛り上がりする。言ってしまえばどちらも静と動が同居しているわけではあるが、デンマークと日本で順序が逆だよなとか思ってしまい、なかなか興味深い。