デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

既存オンラインサービスの分析から改善提案を行うブリーフについて

サービスデザインの授業の中で最後に取り組んだのは、実在の企業の持つ課題をブリーフとして与えられそれに対するソリューションを提案すると言うもの。4人から5人程度のグループに、下記のような課題が与えられました。ちなみに検討に使用する時間は約1日半です。なお、数字は適当なもので事実に即したものではない事を書いておきます。

課題の例

Uber

あなたはユーザの待ち時間に関する問題点に気が付きました。ユーザが配車を依頼しようとした際に車の到着に5分以上かかりそうな場合には、ユーザの35%が配車をキャンセルします。到着予想時刻が10分以上の場合には、この数字は70%に跳ね上がります。コペンハーゲンにおける先月の平均配車所用時間は7.5分でした。問題の原因を推測し、仮説を立て、テストを行い、配車にかかるまでの平均所要時間を半分にしなさい。

Airbnb

東京では、宿泊に関するニーズが急上昇しているにも関わらず、Airbnbにおける宿泊可能物件の数は停滞しています。我々は2018年までに宿泊可能な物件数を倍にしたいと考えています。この目標を達成するためこの問題の原因を推測し、仮説を立て、テストを行いなさい。

Twitter

TwitterはVineを買収したもののVineの成長は完全に止まっています。投稿の数は毎年30%減少しており、アクティブユーザの数は毎年37%減少しており、危機的な状態でありいずれはTwitterの足を引っ張る存在になると考えられています。この状態を改善するためこの問題の原因を推測し、仮説を立て、テストを行いなさい。

Tinder

Tinderのユーザーエクスペリエンスには課題があります。マッチングしたものの、実際にマッチング相手とコミュニケーションを取らない人の割りあいが70%にも及びます。これはTinderが想定しているユーザ体験とは異なっており、アクティブユーザー減少の原因であるとも考えられます。この問題の原因を推測し、仮説を立て、テストを行いなさい。

Pinterest

同社はドイツオフィスを開設しました。2019年までにヨーロッパ最大の市場を作る事があなたのチームのタスクです。現在のところ、ドイツはEU加盟国の中で下から3番目となっています。この問題の原因を推測し、仮説を立て、テストを行いなさい。

以上のような短い文章が各チームに与えられ、それぞれ分析をしていくわけです。実際には問題はこの辺りにあるだろう、というあたりをつけて、その問題が何故発生しているかを分析し、それを改善するための仮説を立ててテストして…という流れになるのですが今回は一日半のプロジェクトという事もあり、実際のテストは行いません。

テストの前段階において、マネジャーなどステークホルダーの前で「こういった問題があって、この問題に対する解決策としてはこのようなものが考えられます。これによって得られる成果はこんな感じです。」というのをプレゼンし、ディスカッションするところまで、というのが今回のプロジェクト。

まずは、それぞれのチームで、そのサービスに関する情報をググったり、実際に利用しているユーザーの話を聞いたりと情報収集を行い、問題だと思われる項目をポストイットに張り出し、解決策をブレインストーミングしたりなどという感じで進めていきます。

具体的な分析内容などについてはまた明日。