デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

ユーザージャーニーマップでピザ屋のサービスを表現する

ピザ屋のサービスをデザインした事について下記の記事で紹介しました。

ddcph.hatenablog.com

上記実習のあとは、自分たちがデザインしたサービスについてユーザージャーニーマップを使用してタッチポイントの分析を行っていきます。なお、ユーザージャーニーマップに関しては、カスタマージャーニーマップだとか、ユーザーエクスペリエンスマップだとか、似たようなものがたくさんありますし、それらをほとんど同じものだとして説明している記事もあるようですが、ここでは詳細に踏み込んで説明することはしません。シーン毎に、どういったユーザーが登場して、彼らがどのように行動するのかを整理したもの、程度に認識して貰えれば良いのではないかと思います。

マップを描く上で気をつける事は、具体的な事例を考えると言うこと。デザインを行う際には、具体的な話と、抽象的な話を行き来することが多々あり、そのどちらもが非常に重要なのですが、抽象的な話でマップを使用してしまうと、そのサービスが結局誰に向けたものなのか、どのような価値を提供するのかという点が曖昧になってしまい、サービスの詳細がイメージしにくくなってしまいます。

ですから「ユーザーがピザ屋の前にきて、カウンターでピザを注文する」のようなどこにでもありそうな事例でマップを作成するのではなく「オフィスワーカーのジョンはランチに何を食べようか考えていたところ、近所にピザ屋がオープンしたことを思い出した。味や値段、何がウリなのか等はよくしらないが、試しにそのお店に行ってみることにした。」のように、具体的に、ユーザの行動がイメージ出来る用に記述する事がポイントです。

そして、さらに重要なのが、作成したマップを他の人に説明しておかしな点が無いかをチェックしてもらうこと。マップを作成した本人はサービスの内容、流れなどが頭の中にあるわけですから、マップ化した内容に抜け漏れがあったとしても頭のなかで自動的に補完する事が出来ますが、他人の場合はそうは行きません。マップだけを見て同等のサービスを再現することが出来るか。また、マップの内容、前提等に矛盾などが無いか等を第三者の目でチェックしてもらう事によって、後々の分析が可能なマップとして仕上げる事が可能になります。

実際、私達の場合も、自分たちでは完璧だと思っていても第三者に説明すると色々とツッコミを受けたりしました。こういった事に限らず、他のことでもそうだと思うのですが自分の仕事のミスに自分で気づくってなかなか難しいですよね。念入りにチェックすればミスを減らす事は出来るかもしれませんが、他人にチェックしてもらえば自分でチェックするより効率よくチェックできたりするわけで、他人を頼ってばかりってわけにも行かないとは思いますが、こういった類のギブアンドテイクを活用することが生産性向上に繋がるのかなぁ等と思ったりも。