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デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学の日々について書いています

インタラクションデザインとは何か

先日、コペンハーゲンでServDes 2016というサービスデザインとイノベーションに関するカンファレンスが行われた事もあり、日本から何名の方が見学にいらっしゃいました。その際に言われたのが「CIIDでやっている事を聞くとわりと多岐に渡るようだが、なぜインタラクションデザインなのか?」と言うこと。

私が学校している学校は、Copenhagen Institute of Interaction Designといい、日本語に直訳するとコペンハーゲンインタラクションデザイン研究所でしょうか。学校の中でひとつ分野としてインタラクションデザインを扱っているわけではなく、学校全体として、インタラクションデザインしか扱っていないのです。

 話を聞いてみると、インタラクションデザインという言葉からは、Webやスマホのアプリ等のユーザインタフェースに関するデザインを想像するんだけど、と言うこと。

確かに言われてみれば、世間一般的にそういった意味でインタラクションという言葉を使う事もあります。実際CIIDのカリキュラムを見てみますとGUIデザインなどに関する講義も当然のように含まれては居るんですよね。しかしながら、インタラクションデザインとはユーザインタフェースをデザインする事だと言われてしまうと多少の違和感があるのも事実。

そこで、インタラクションデザインとは何か、今更ではあるのですが少し調べてみる事にしました。

まずWikipediaを読んでみます。

インタラクションデザイン - Wikipedia

上記記事の中に下記のような文章が出てきます。

インタラクションデザインは1980年代に ビル・モグリッジ(Bill Moggridge)が提唱したのが最初である。

 ビルモグリッジとは、IDEOの創設者のことです。インタラクションデザイン提唱の経緯に関しては、下記に少し記述があります。

http://www.designit.jp/pdf/books/interaction_chapter1.pdf

1990 年、IDEO 社の社長であるビル・モグリッジは、自分たちが従来とは かなり異なるタイプのデザインを開発してきたことに気づいた。それは製品 デザイン(product design)ではなかったが、製品をデザインすることでは あった。コミュニケーションデザインの分野のツールを使うことはあったの だが、コミュニケーションデザインでもなかった。コンピュータやソフトウ ェアとの関連が深かったが、コンピュータ科学の分野であるともいえなかっ た。そう、それはこれまでとは違うものだったのだ。そうした分野をすべて 用いるが、特定分野そのものではなく、製品を通してそれを使う人々をつな ぐことに関係していた。モグリッジはこの新しい分野を「インタラクション デザイン」と呼んだ。

つまり、IDEOが自分たちの仕事に、インタラクションデザインという名前をつけたという事でしょうか。IDEOといえば、デザイン思考という言葉のエヴァンジェリストとしても有名でありますが、ここでもIDEOの名前を見かける事になるとは思いませんでした。

下記のページではインタラクションデザインの基礎について書かれています。

www.yasuhisa.com

この記事の中で次のような記述がありました。

インタラクションデザインは、上記の課題を適切な形状やスタイルに落とし込むためのプロセスと呼ぶことができます。

この表現は、私個人的になるほどなという感じがします。インタラクションデザインというのは、あくまでも問題解決のプロセスであって、その際に用いる手段って実はあんまり重要ではないんですよね。

そういえば、インタラクションデザインとは何かを調べるのに、CIIDのWebサイトを見ていませんでした。

Copenhagen Institute of Interaction Design

Webサイトの中に、インタラクションデザインとは何かという説明を見つける事は出来ませんでしたが、下記のようないくつかの説明がインタラクションデザインについての理解を助けるのではないかと思うので、いくつか紹介します。日本語訳は適当です。

We create impact through the design of innovative products, services and environments.(我々は、イノベーティブな製品、サービス、環境をデザインすることによって、インパクトを作り出します)

we promote a design process that is not just about problem solving but about generating solutions that offer genuine value and would have a viable impact.(我々は、問題解決だけではなく、本物の価値を生み出しインパクトを持つソリューションを生み出すようなデザインプロセスを採用しています)

つまり、インタラクションデザインが何かとはここでは述べてないけれども、インタラクションデザインのデザイン対象は、製品、サービス、環境である。また、我々のデザインは問題解決だけではない、と言うこと。これは下記の記事でも紹介した通りですね。

ddcph.hatenablog.com

と言うことで、インタラクションデザインは問題解決のプロセスであると言えそうなのだけれど、いまいちしっくりこないのは何故なのだろうか。インタラクションという単語のイメージに引っ張られ過ぎなんだろうか。ちなみに他の学校だと、似たようなカリキュラムであってもイノベーションデザイン等と呼んでいたりもするので、そっちのほうがイメージとしてはしっくり来るよなー、等と思ったりもするのですが。