デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

デザインスクールにおけるハードスキルとソフトスキル

講義やプロジェクトの中でハードスキル、ソフトスキルと言う言葉が出て来る事があります。私はこれまで、これらの言葉を聞いた事が無かったのですが、調べて見ると日本でも比較的使われている言葉のようです。

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興味のある方は、上記の記事などを呼んでいただくと、それぞれの意味が何となく分かるかと思うのですが、簡単に書いてしまうとハードスキルとはつまり、教科書を用いて勉強するなどすれば身につくスキルの事であり、比較計測しやすいモノを言うようです。例えば、私の場合、ソフトウェア開発に関するスキルがそれに当たるでしょうし、TOEICやTOEFL何点と言うのもハードスキルに相当するのでしょう。

私以外の場合、つまりデザインスクールに来ている他の学生の場合を見てみますと、例えばデザイン出身の学生の場合であれば、PhotoshopやIllustratotを使いこなし、かっこいいポスターや、アプリのスクリーンを作れるだとか、Premier proを使って映像を作れると言うのがハードスキルに相当するはずです。ビジネス分野出身の学生であれば、会計やマーケティングの知識などでしょうか。

一方で、ソフトスキルが何かというと、チームビルディングだとか、アイディエーション、ストーリーテリング、プレゼンテーションなどなど。教科書から学ぶ事が難しい分野であり、個人差が出やすい分野でもあります。

私はこれまでスキルについて、こういった風に分けて考えた事がほとんどなく、そもそもスキルとはハードスキルのことだとずっと思って居たので、こういう考えからがあるのだと目から鱗が落ちました。ソフトスキルに該当する事柄も、スキルと考えて良いんだ、と。

実はデザインスクール留学前にちょっとモヤモヤしていた事があるんですよね。それは、他の人達が留学する先を聞いた時に、ビッグデータについて勉強してきますとか、セキュリティについて勉強してきますだとか、わりとガチガチのハードスキルを習得することを目的として挙げていらっしゃる方が多かったのです。

デザインスクールで学べる事と言うのは、ハードスキル(プログラミングだとか、グラフィックデザイン、映像制作など)ももちろんあるのですが、それらは全体で言うと1割程度。もしかするともっと低いかも知れません。それよりも、前述したようなソフトスキルであったり、ハードスキルをいかにして使いこなすかと言うスキル(下記のブログでは、ミドルウェアと呼んで居るようですが)の習得に多くの時間を割いて居るような気がするのです。

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そして、重要なことは、ソフトスキルを習得するためには、もちろんある程度の方法論はあるにしても、自分自身で実践して、試行錯誤し、内省するしか無い、と言うことであり、デザインスクールと言う場はその目的のために非常に良い環境である、と言うこと。

スキルにはハードスキルとソフトスキルがある。これを知っただけなのですが、たったこれだけで、これまでモヤモヤしていた事がちょっとすっきりしたので少し自分でも驚いています。それと同時に、残りのカリキュラムで自分がフォーカスすべきポイントも見えて来た気がするので、それに向かって取り組んで行けたらなあと思う所存。