下記の記事のようにして、作成したコンセプトをクラス内で発表し、そこで得られたフィードバックをもとに次は投資家など外部のステークホルダーに対してプレゼンを行うつもりで準備を行っていきます。
投資家へのプレゼンには色々な方法があると思うのですが、今回のプロジェクトにおけるプレゼンの条件として「ビデオを使用すること」というものがありました。スライドだけのプレゼンでも私達のアイディアを伝えることはおそらく可能だと思うのですが、ビデオがあったほうがアイディアが伝わりやすいというのはおそらく事実。
さて、私達がビデオを作成するために行った事は大きくわけて下記の三点
- コンセプトを明確にする
- キーとなる機能を明確にする
- ストーリーボードを作成する
まず、コンセプトについては、大きく分けると誰がユーザーか?と彼らに対してどういった価値を提供するのか?と言うこと。アイディアを出す側としては、すべての人を幸せにします!と言いたくなってしまうものですが、それって結局何も言っていない事と大差ないので、きちんとターゲットを絞って、彼らをどう幸せにするかを説明出来るようにします。
キーとなる機能とはつまり、自分たちの提案するアプリやサービスには多くの機能があるだろうけれど、自分たちのアイディアの価値を示すためのデモを行う上で必要な機能は何か?と言うこと。例えば、実際にアプリを作るのであれば、ログイン機能だとかも必要なのはわかるんですけど、それ自体が売り物になるわけでも無いし、いわばあって当たり前とも言える機能なので、わざわざその機能の説明なんてせずに、自分たちがアピールしていきたい機能は何か?それがどのように機能するのか?をしっかり説明する必要があるわけです。
最後に、ストーリーボードについて。ストーリーボードというのは、ビデオの構成を検討するためのものですね。どういうシーンから構成されていて、どういう風に編集していくかなどを実際の撮影に入る前に検討していくわけです。そうして我々がステークホルダーに伝えたいメッセージは何かという事を詰めるわけです。例えば、我々のアイディアにどのような、どの程度の価値があるかという事もそうでしょうし、我々のアイディアがどのように機能するかという事も重要な情報でしょう。それから、アイディアの実現方法がアプリであれば、スクリーンの例を示す必要が有るかもしれません。
これらの事項について検討を重ねて行きつつ、同時にアイディアをブラッシュアップしていきます。
ところで、ビデオ作成ってあまりプロトタイピングというイメージがないんですよね。ペーパープロトタイピングだとか、IllustratorやSketchなどでアプリのスクリーンを作成する事は如何にもプロトタイピングでモノ作りという感じがするんですが、ビデオ作成って言うとどうしても、説明資料だとか、そういう意識があるような気がするんです。だけど、実際にビデオを作ろうとすると、色んな矛盾点に気がついたりするんですよね。この人は、こんな動機でアプリを使ったりするだろうかとか、こういうシチュエーションよりもっと効果的なシーンがあるんじゃないかとか、実はこの課題って、こういう見方も出来るんじゃないか?とか。こういった気付きを多く得られるという意味では、映像化というのは仮説検証手法として、また自分たちのアイディアを確認するとい言う意味でも一定の効果があるんじゃないかな、と思った次第。