デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

紙でアプリ画面を作成して検討する

今週はGUIに関する講義を受けているのですが、その中で、紙ベースでアプリの画面を考えるという課題がありました。与えられた課題は次のようなもの。

とある会社が開発した新しい洗濯機には物理的なボタンが一切ついておらず、すべてを手元のスマホから操作する仕組みになっています。洗濯機を操作するアプリの内容を考えなさい。

なお、洗濯の内容を下記から選択できるものとし、ドアの開閉もアプリから行うものとする。

  • コース(Standard / Cotton / Wool)
  • 温度(30° / 40° / 60°)
  • 回転数(500 / 1000 / 1500)

ボタンが一切ついていないという事は若干極端としても、将来的にスマートフォンから操作可能な洗濯機が登場する可能性は高いと思います。そして、一見シンプルそうに見える課題ではあるものの、洗濯機という事は、洗濯前、洗濯中、洗濯後というようにデバイスの状態遷移が絡んできますし実は中々奥が深いのでは?と思った次第。

課題終了後は、それぞれの作ったアプリ画面を壁に貼り出して講評を行います。シンプルな課題であれば、多くのアプリは似たような画面になるのでは?とも思ったのですが、意外や意外、色々なパターンがあって非常に面白かったです。

例えば、画面遷移無しですべての操作を1つの画面に詰め込んでいる人も居れば、洗濯前、洗濯中、洗濯後というように3枚程度の画面から構成されている人も居ますし、もっと多くの画面、例えばコースや温度や回転数の洗濯に一枚ずつ画面を用意してウィザート形式にしている人も居ました。

さらに、画面レイアウトだとかも人によって大きく違って、同じ目的のアプリをデザインしてもこんなにも大きく違いが出るものなのかと少し驚いたりもしました。自分でアプリ画面を試行錯誤しながら作ることも大事だと思うのですが、このようにして一斉に貼りだすと人のアイディアを見ながらこういうところに注意しなければならない。こういうアイディアは面白い等と勉強する事も出来るので非常に良いなぁと思ったりしました。

ちなみに、私自身の話をすると、画面遷移自体はそこまで悩まなかったのですが、ボタン類などをどこに配置するかを悩み時間がかかってしまいました。画面一枚であればそこまで悩む事も無いだろうと思うのですが、複数枚の画面で構成する場合、前の画面と次の画面で同じような位置にボタンがあると、遷移後に誤って押してしまうリスクが有るなどと、あぁでもこうでもないと色々考えてしまい、中々決められずに悩んで居ました。こういう点に関してはやはり慣れなんだろうか。