デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

面白いアウトプットとは何か

CIIDでは基本的に毎週何らかのモノを作って居るのですが、個人的にいまいち満足出来ていない気がして、この気持はどこから来るのだろうかと少し考えて見ました。

このブログでもたまに自分が作ったものに関して紹介したりはしていて、それらに関して教授陣だとか他の学生から「面白いね」と評価して頂く事は結構あって、それ自体は大変有り難いのあるけれども、自分自身で手応えを感じられていないのかなとふと思うのです。

そこでまず、私が作りたいモノとは何か、今現在の私はどんなものが作りたいのかと言うところをはっきりさせる必要が有るのかなとふと考えてみたところ、下記の2つかなと。

  • ビジネスに繋がりそうなもの
  • アートとして成立しそうなもの

前者に関して、ビジネスに繋がりそうなものとしては、例えばそれをそのまま売れるわけじゃなかったとしても、それをブラッシュアップしていけば商品として成立しそうな物であったりだとか、明確にユーザが持っている課題を解決するような物だと思っています。

後者に関して、アートとして成立しそうなものと言うのは、すごくあやふやなのだけれど、俗に言うメディアアートであったりだとか、インスタレーションでも良いのだけれど、もっとフォーカスを絞って言ってしまえば、メディア受けしそうなものだったり、ソーシャルメディアで話題になりそうなもの、と言ってしまっても良いかもしれない。ただしこれに関しては、CIIDの代表が我々はアートスクールではない、デザインスクールだと言って居る。何らかの価値を持つ物がアート的な要素を持つことを否定する物ではないものの、この方向を目指すのは少なくともCIIDの方針とは相容れないように感じています。

ではなぜあまり満足感を得られてないかなのですが、突き詰めて言ってしまえば、作った物が実際の問題を解決出来るように思えないからなのではないか、と。これを更に分解して考えてみる。

  • ユーザの課題が不明確
  • ユーザーの課題が明確であるがその課題が小さい
  • ユーザーの課題があるがその解決策に現実味が無い
  • ユーザーの課題があるが既に類似の解決策がある

パッと思いつくのはこんなところであろうか。最後の類似の解決策が存在している問題についてはそこまで現時点で深刻に考えなくても良いかも知れないが、最初の3つに関してはそれなりに考慮しなければならないのではないか、と思う。

そして、それらを十分に考慮していないにも関わらず、プロジェクトが進んでしまっているのは、私の英語力が低くてうまく指摘できずにいると言う事があるのだけれど、そもそも私が気がつく程度であれば他のプロジェクトメンバーでも気がつくものだと思うので、他の人には他の考えがあり、まず形にすることを優先すべきで、作ってから考えれば良いと思って居るのかもしれない。この辺りのさじ加減と言うのは本当に難しいのであるが今後もプロジェクトをこなしていくにつれて感覚をつかむ事ができれば良いなと思うのです。