デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

Processingでシーケンサを作る

先週はintroduction to programmingと言う授業でした。名前からしてプログラミングに関する授業なのかと思いきや、事前にチュートリアル的な資料(pdf)が配布されて自習しておきなさいと言うことで、授業内ではProcessingを使用したのですがプログラミングそのものに関するトピックはほとんどありませんでした。では、どういった内容かというと、プログラミングでどんなことが出来るのかと言う事をサンプルを多く使用しながら説明する、といった内容でした。プログラミングで音をいかにして扱うかだとか、物理現象をプログラミングでどのようにして扱うかだとか、インタラクティブなデータの可視化としてどのような物があるかだとか。

そして今週のプロジェクトのテーマとしては、新しいミュージックシーケンサを作りなさいというもの。ミュージックシーケンサと言うのは名前は聞いた事はあるものの、それが何なのか?と言われるといまいちわからない、と言う状態。イメージとしては、MIDIデータを再生するときにシーケンサを使ったような気がするなとか、そのレベルなわけです。

調べてみると、それはあながち間違いではなく、自動で演奏を行う装置のことをシーケンサと言うらしい。予め入力されたデータに従って演奏を行っても良いし、演奏する内容そのものを自動的に生成しても良いし、何らかのインタラクション(普通はスイッチやつまみなど)に応じて演奏内容を変化させても良いらしい。

まずは、予め配列に保持されたデータを演奏しループするだけの簡単なシーケンサを作って見たりして、なるほどこんなふうに動くんだなぁとか確認しつつ、オリジナルのシーケンサを作り上げていきます。我々のチームはというと、テルミンの仕組みを取り入れるのが面白いんじゃ無いかと言うところまでは早い段階で行き着いたものの、そこからどのようなインタラクションを作りこむかというところで悩んでおりました。

結局のところ、テルミンは手をアンテナに近づけたり離したりすることによって演奏するけど、アンテナがの側が自律的に動いたらそれはそれで何か面白いインタラクションが生まれるのではないか。とりあえず作って見ようと言う方向で話が進み始めるのです。

我々のチームは、いわゆるハードウェア(アナログ回路など)に精通したフランス人と、ソフトウェア開発経験豊富な私と言う、わりとガリガリ手を動かせるコンビだったのですが、「とりあえずさくっと作ってみて、それを見ながら考えようぜ」と言うやり方ができるのも、実装がバリバリ出来る人同士のチームだからだよなぁとか思ったりするわけです。ガンガン作れるから、作ったものを簡単に壊して作り直し出来ますしね。

他のチームを見てみるとほとんど手を動かせない人同士のチームもなんかあったりして、結局彼らのチームは最後の最後まで動くものが完成しなかったのですが、動くものが無いのでアイディアをブラッシュアップすることもほとんど出来ておらず、やはり手を動かせると言うのはある程度強みになるんだなぁと思った次第。