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デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学の日々について書いています

アイディアをどうやって選ぶか

そもそもの話として、CIIDにいる人たちはそれなりに発想力のある人たちで、◯◯な家電のアイディアを10分で考えられるだけポストイットに書けと言われたら、みんな10個ぐらいは書けてしまう。ということは、基本的にはチームでプロジェクトに取り組んでいるので、10分で20個とか30個出てくるわけです。そしてそれを見ながら、それぞれのアイディアを改良したり、派生させたりすると最終的にはアイディアの素が100個ぐらいはでてくるわけですね。

その100個ぐらいのアイディアの中に、プロジェクトメンバーの誰もが「これだ!」と思うような物が含まれていれば何の問題も無いんだけれど、そううまく行く場合ってなかなかないわけです。

なので、その100個を、グルーピングしたり、諸々したりして絞り込んで行ったりだとか、それぞれが自分のお気に入りのアイディアを数個選んだりして数を絞り込んで行くわけなんですが、結果として最後にアイディアが5、6個残ったりして、どうにもこうにもそこから話が進まなくなる場合と言うのがあるわけです。だけれど、どうしてもその中からひとつ選ばないと行けない。

こういう時にどうするかという事なんだけれど、一つの方法としてあるのが、具体的なクライテリアを決めて選ぶと言うもの。そもそも、アイディアの良し悪しって言うのはすごく主観的であって、実は人の思い込み次第でなんとでもなると思うんですよね。なので、具体的な評価基準を決めてしまう。

例えば、それぞれの実現可能性はどの程度か、そのアイディアはどの程度奇抜か、その製品は家族で楽しめそうかなど、まぁ何でも良いと言えば何でも良いんですが、それぞれのアイディアをクライテリアに沿ってマッピングしてみたりするわけです。たとえば今回のプロジェクトでは新奇性と、実現可能性を重視する必要があると言うことになれば、2軸のマトリックスを作って、各アイディアをそこにプロットしていけば、どのアイディアがプロジェクトの目的を充足させるために良さそうかが見えてくるわけです。

で、一見これでうまく行きそうに見えるんだけれど、実はどうやってクライテリアを選ぶかと言う問題が残っている。例えばある人は、プロジェクトにおいてビジネス的な価値を重視したいと思っているかもしれないし、ある人はビジネス的な価値よりも世の中に与えるインパクト、メディアに取り上げられそうか否かを重視したいと思っているかもしれない。はたまたある人は、そのプロジェクトにおいて全く別の事を考えているかもしれない。しかもこれらの目的と言うのは、デザインの対象とは別物であることが多いので厄介なのです。プロジェクトの開始時点で、このあたりを握れているとは限らない事も多い。

私は現時点でこれに対する明確な解を持ちあわせて居るわけではないのですが、多分これはチームビルディングをいかにするかがキーになっているのかなと思う。それぞれがプロジェクトにどんなことを期待しているかだとか、どんなことに興味があるかを共有しておくと言うのは、決して悪い話ではないんだろうな、と思うのです。もっとも、そこまでやっても完全に方向性を合わせるのは難しいんでしょうけれど。