デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

デザイン

良薬は口に苦し的UX

先日読んだ下記の記事の中で、「良薬は口に苦し」的なUXの存在について述べられていました。 parashuto.com これってわりとある問題だよな、と。UXに限らずプロダクト全体、もっと言えばビジネスとして。 例えば、デプロイゲートだったと思うんですが、以前…

実世界を目指すデザインで重要な3つのこと

デザインとは何かという話をする時、多くの人がイメージするのは、Webデザインだったり、DTPだったり、UIデザインだったりするんじゃないかなって思います。つまり、お客さんやユーザーの目から見える部分をかっこ良くする仕事がデザインである、と。多分こ…

ビジネスモデルの分析と改善提案

デザインfroリアルワールドの講義の中では経営のシミュレーションに引き続き、企業のビジネスモデル、強み、弱みなどの分析をした上で、何らかの新たな提案を行いましょうという課題に取り組んでいます。 なお、これまでの講義内容はこちら。 ddcph.hatenabl…

デザインとお金の話

昨日に引き続き、ビジネスに関する授業を受けています。今日の授業内容は企業経営に関するお金の話。ようはデザインした製品を作るのにどれだけのお金が必要で、どういう売り方をすればどういう収益が得られるかとか、そういう話です。 ddcph.hatenablog.com…

デザインforリアルワールド

今週からDesign For Real Worldという授業が始まっています。これが何かというと、一言で説明するならばMBAの簡易版のような内容。つまり、会社の仕組みであるとか、ビジネスモデルの組み立て方であるだとか、会社を立ち上げる際に必要となる知識を学んで行…

私がデザインに興味を持ったきっかけ3つ

デザインスクールに来る学生のバックグラウンドが様々だという話は以前しましたが、デザインに興味を持つ理由も様々です。今回は私自身が何故デザインに興味を持ったかという話を書いてみようかと思います。 私は中学校卒業後、奈良高専の情報工学科でコンピ…

デザインにおけるHow Might Weとは何か:具体例とその効果

このブログでは何度かHow Might We(How Might We Question、HMWと書く場合もあります)という単語を使っているにも関わらず、How Might Weについてきちんと説明していない事に気がついたので、そろそろきちんと書いてみたいと思います。 How Might Weと言う…

How Might We Questionでレッドオーシャンを回避出来るのか

下記の記事で、Arcdiveについて書いたんですが、これ作ってる時に競合サービスの調査とかもするわけです。 ddcph.hatenablog.com 名前が出たのは、Pocket、Medium、Instapaper、Readability、ReadKit、Flipboard、ReadingPackだとかだったかな。まぁ、言うま…

ARCDIVEを公開しました

GUIに関する授業を受けている事は、下記のようにこのブログでも何度か紹介しました。 ddcph.hatenablog.com ddcph.hatenablog.com ddcph.hatenablog.com ddcph.hatenablog.com この講義の成果物をWeb上に公開したので紹介しようと思います。 今回のプロジェ…

デザイナとエンジニアの距離について

デザイナとエンジニアの関係性についてブログを書こうと思って随分時間がかかってしまいました。 私は現在デザインスクール留学中の身分です。デザインスクールと呼ばれるところでは、それぞれ学校によって特色があるわけですが、基本的には世界中どこに行っ…

体験をプロトタイピングする

今週はRapid Experience Prototypingという講義を受けています。 Rapid Prototypingであれば、多くの人が耳にしたことがあるのでは無いかと思います。これは、自分たちが作ろうとする製品、サービスを、紙だとか、ダンボールだとかで簡単に作って仮説検証を…

コンセプトを説明をするビデオを作成する意外な効果

下記の記事のようにして、作成したコンセプトをクラス内で発表し、そこで得られたフィードバックをもとに次は投資家など外部のステークホルダーに対してプレゼンを行うつもりで準備を行っていきます。 ddcph.hatenablog.com 投資家へのプレゼンには色々な方…

デザイナは魔法を使ってはいけない

教授と話をしていた時に言われた事があります。それは「デザイナは魔法(Magic)を使ってはいけない。魔法を使わないと出来ない事はやっちゃダメなんだ。」と。 デザインスクールというところは、色々なバックグラウンドの人が集まっているちょっと特殊な環…

ペーパープロトタイピングに使えそうなiPhoneフレームを作った

ユーザテスト行う際に、スマートフォンのスクリーンを紙で簡易的に作成し、それを用いて擬似的な操作感などを体験してもらう事は、スマホアプリのプロトタイピングで比較的広く行われている事だと思うんですが、もうちょっとリアリティが欲しいよねという事…

Test Early and Fail Fastとは言うものの

デザインの世界に限らず、エンジニアリングの世界だとか、ビジネスの世界でもそうですが「Test Early and Fail Fast」という考え方があります。これは、早い段階でテストを行って、早い段階で失敗しましょうという意味です。Test Early, Fail Oftenだとか、T…

コンセプト作成プロセスを共有する

下記の記事のようにユーザインタビューを行った後はそれをクラスの前で発表します。 ddcph.hatenablog.com 発表する内容としては下記の通り 我々の作成したHow Might We Questionについて 我々のアイディアの概要 ストーリーボードを用いつつ、我々のアイデ…

紙でアプリ画面を作成して検討する

今週はGUIに関する講義を受けているのですが、その中で、紙ベースでアプリの画面を考えるという課題がありました。与えられた課題は次のようなもの。 とある会社が開発した新しい洗濯機には物理的なボタンが一切ついておらず、すべてを手元のスマホから操作…

Adobe XDはスマホアプリのプロトタイプ作成の決定版になれるか

スマートフォン向けのアプリを作る際、実際のアプリケーションの開発に着手する前に、アプリの操作感などを確認するために簡単なプロトタイプを作成する事があります。 私はこれまで主に、SketchとFlintoを使用して簡単なプロトタイプを作成していたのですが…

デザインスクールが抱えるジレンマ

以前から、私が気になっているトピックがある。それは、異なる目的を持った人同士でプロジェクトを行う際に、どうするのが良いのか、と言う話。 ddcph.hatenablog.com たまたま教授と話をしている時に、ふとそういう話題を振って見たところ「それは、うちに…

妄想ではなく、事実をもとにコンセプトを作り上げる

先週からGUI(Graphical user interface)の授業を受けて居ます。GUIの授業と言っても、ボタンがどうだとか、アイコンがどうだなどと言う話ではなく、画面を持つサービス、アプリをどのようにとらえて、どのように設計して、どのようにテストし、どのように…

ミラノサローネ(ミラノデザインウィーク)に行って来た話

デザインの祭典であるミラノデザインウィーク、日本ではミラノサローネと言ったほうが通りが良いかもしれませんが、せっかくの機会なので来てみました。 コペンハーゲンからミラノは、結構距離があるように思いますが、前々から飛行機を予約しておけば7000円…

ラフでも良いから短期間で作ってデモをする

イースター休暇の旅行から帰って来てまだ10日程しか経っていないのですが、既に3名もの、CIIDに興味を持って下さっている方とお話させていただく機会がありました。少しでもそういった方のお役に立てればと思い、私も時間が許す限り、CIIDのことであるだ…

データの収集から可視化までアナログでやってみる

今週はData Visualizationの授業を受けています。Data Viisualizationを直訳すると、データの可視化あたりになるかと思います。 CIIDではLearning by Doingの原則に則って授業を進めて行くことになっており、Data Visualizationの授業であっても決して例外で…

地球儀型ニュースインタフェースNews Globusを作りました

News Globusを作りました。作品の概要に関しては、下記の動画を見ていただくとわかりやすいかと思います。 ちなみに、CIIDのwebサイト内の作品紹介ページは下記の通りです。 ciid.dk 簡単に説明してしまうと、地球儀に約20個のピンジャックががついていま…

デザインと人工知能

下記のブログを読んでデザイナの役割について少し思った事がある。 www.yasuhisa.com デザイナの役割については、このブログの中でもしょっちゅう参照しているのだけれど、下記の記事の中で説明している。 ddcph.hatenablog.com つまり、下記の3つだと考え…

一人で取り組むプロジェクトで意識すべきこと

先週はPhysical Computingに関しての授業を受けていました。 ddcph.hatenablog.com 上記にも書いた通り、これまでは主にチームでのプロジェクトに取り組んで来たのですが、ここに来て一人でのプロジェクトに取り組むこととなったわけです。一人で取り組むプ…

Charged (Bus Exploration):路線バスを利用したモバイルバッテリーシェアリングサービスの提案

以前、取り組んだビデオプロトタイピングに関するプロジェクトをWebサイト上で公開しました。 ciid.dk このプロジェクトは「Charged」と言うサービス名と「携帯電話やラップトップ等のモバイル機器を使用する人々にどうやって電力を供給するか」と言う課題が…

ArduinoでPhysical Computingを学ぶ

今週はPhysical Computingの講義です。Physical Computingとはなんぞやと言うことでちょっと探して見たところ、下記のようなWikipedia記事が見つかりました。 Physical computing - Wikipedia, the free encyclopedia WikipediaにもPhysical Computingは広い…

とりあえず形にする「Make It Visual」の重要性

上の画像、何に見えますか?これは先週のプロジェクトで作成した一番最初のプロトタイプで、ギターのつもりです。ダンボールを切り抜いてテープと糸を使って作ったもので、2分か3分ぐらいで作ったものです。 CIIDの教授陣が口酸っぱく言うことのひとつに「Ma…

「Metrojector:列車内可視化システムの提案」を公開しました

私がCIIDで最初に取り組んだプロジェクトを公開する準備がようやく整ったので紹介したいと思います。 vimeo.com タイトルはMetrojectorと言うもので、そもそものアイディアは地下鉄など、列車の混雑をどのように緩和することが出来るかと言うところからはじ…