デザインダイアローグコペンハーゲン

デンマークのコペンハーゲンでのデザイン留学を通して考えたこと

ベネチア二日目

ベネチアは二日目に突入です。まずはホテル近所のバールで朝食。イタリアでの朝食といえば、やはり定番のコーヒーとクロワッサンですね。

そしてベネチア市内をふらふら。例えばこれはリアルト橋の上から。

下から。

そしてこちらはアカデミア橋。木造の橋なのだそう。

アカデミア橋からサンマルコ広場の方へ歩いていくと、マーケットが行われていました。

そしてこちらはサンマルコ広場を、寺院の上から撮影したもの。

そしてランチ。海鮮の盛り合わせ。

それからパスタ。

それからやはり今日もジェラートに。

なんやかんやで街歩きしてたら暗くなってきたので駅に向かう。

この後はミラノまで帰ってホテルに宿泊。

ミラノからベネチアへ

朝早く起きてミラノからベネチアに向かいます。ホテルに着いたのが2時頃で、ホテルを出たのが6時半とかなので、何のためにホテルを取ったんだという気もしなくは無いですが、さすがに野宿は体力的にきついですからね。

さて、ミラノ中央駅を7時5分発の特急列車に乗り込みます。

列車に揺られること二時間半ほどかな、ついにベネチアに到着

駅を出ると、運河とドームが迎えてくれます。

このあたり、如何にもベネチアという感じがしますが、このような風景が無限に広がって居るわけです。

これがゴンドラですね。

ちなみにベネチア滞在中、結構暑かった事もありジェラートが大変有り難かったです。

これはため息橋と呼ばれる橋だそうです。が、そういった事は知らずゴンドラがいっぱい通っているから撮影したのです。

そしてこれがサンマルコ広場。大きな時計台が目立ちますね。

さて、ベネチアを散策しているとお腹も空いてきますので夕食に。いつものごとく、トリップアドバイザーで評判の良さそうなお店を探して入ります。注文したのは、海老のようなものと、イカ墨のパスタ。

その後は、水上バスに乗ってサンマルコ広場に戻ります。

こちらは夜中まで大勢の人がおり、大変盛り上がって降りました。

ベネチア旅行(1日目)

週末を利用してベネチアへ。いつも通り、金曜の夕方までは大学にてプロジェクトを進め、金曜夜にコペンハーゲン空港からミラノはベルガモ空港へ。この時間帯に空港にくるのもいつの間にやら慣れてしまいました。

ベルガモ空港についたのは日付が変わった頃。とりあえずミラノ中央駅の近くにホテルをとっているのでミラノ中央駅まで向かいます。空港を出るとバスが止まっているので迷う事はありませんね。バスの前に立っているスタッフにチケットを買いたい旨を伝えればOK。運賃は片道5ユーロでした。往復で9ユーロとのことでしたが、バス会社は複数あり、戻りの時刻に合わせて柔軟にバスを選びたいので片道だけを購入することに。しかしながら、この時間まで運行しているのは大変有り難い。

バスに揺られること40分。ミラノ中央駅に到着します。話を聞いたところ、ミラノ中央駅の右側と、左側でベルガモ空港とマルペンサ空港行きが別れているらしいので、空港に行く方は要注意です。駅に向かって右側がベルガモ空港。左側がマルペンサ空港です。

せっかくなのでホテルに向かう前に中央駅の様子を撮影。時刻は夜の2時ですが、それなりに人がおります。浮浪者?と思われる方面多いので、一人で歩かれる方は要注意です。

 

 

インタビューの内容をまとめる

インタビューを終えたあとはリッチプロフィールの作成に進みます。

授業でやった内容としては、インタビューを作成したあとはリッチプロフィールと呼ばれる資料を作ります。リッチプロフィールに関しては下記の記事を見て頂くのが良いかと思います。

ddcph.hatenablog.com

ただし、この資料に限った話ではないのですが、こういったものを作るにあたって必要なのは「何のために資料を作成するのか」ということ。

もちろん手順正しくデザインプロセスを進めて行くことは大切なのですが、盲目的にプロセスに沿っていくだけではなく、この仕事は何のためにする必要があるのか、何のためにしているのかを常に意識する必要があります。

例えば、リッチプロフィールを作成する目的というのは、どんな人にインタビューを行い、どのような知見を得られたかを明らかにし、チーム内であったり、クライント先と共有する事です。

チーム内に対して、と言うのは特定の人にインタビューして、チームメンバー全員がその場に居合わせていたとしても、そこから得られる解釈って本当に人それぞれなんですよね。ある人は発言Aが大事だと思うかもしれないけれど、他の人から見れば発言Aと言うのは大したことが無い内容だと思ってしまうかもしれません。

また、特定の事柄に対して言及したとしても、それを肯定的に捉えているのか、否定的に捉えているのかと言うのは、解釈する人によって違って来る場合があります。インタビューの内容をまとめて誰もが見えるようにしておく事で、そういった思い違いを少なくする事が出来ます。

また、クライアントに対しては、プロジェクを通したデザインの結果だけでなく、そのプロセスを説明する必要もあります。例えば、Bというアイディアが良いですとだけ説明するのではなく、なぜBというアイディアが良いのかを説明する必要があり、その際にはこういったリサーチを行いましたとか、こういった人にインタビューを行い、こういった意見を得られましたなどを資料化しておく必要もあるわけですね。

ところが、ファイナルプロジェクトのように一人で取り組むプロジェクトではチームメンバーも居ませんし、クライアントと言うのも存在しません。アドバイザーはたしかに居ますが、それはあくまでもアドバイザーであり、チームとして一緒に作業するというよりは、適時報告したり相談するような関係ですから、クライアントとは少し違います。

このようなプロジェクトにおいて、リッチプロフィールを作成する必要があるか?と言うと、必ずしも必要では無いわけですね。もちろんインタビューの内容をまとめる必要はあるわけですが、それは自分自身がわかればよいわけです。であれば、インタビューの内容から、必要な箇所を抜き出すことができればそれでよくて、例えば私の場合であれば、カメラをどのように使用しているか、その後の写真をどのように整理し活用しているか、その他印象的な発言を抜き出してテキストでまとめておけば、後ほどの分析に使うには十分だったりするわけです。

最初は、すべてのインタビューについてリッチプロファイルを作成しようとしていたのですが、アドバイザーから上記のような項目について指摘を受け、なるほど、ちゃんと考えて仕事しなければならないなと改めて思った次第です。

人はバイアスの塊であるということ

インタビューも順調に進み、この3日間で10名の方からお話をお伺いする事ができました。インタビューさせて頂いた内容についてはリッチプロフィールという形で簡単にまとめてそこからインサイトを抽出していくのですが、その話をする前にバイアス(思い込み)について少し書こうかと思います。

ddcph.hatenablog.com

上記の記事のなかでは、ハミガキの仕方について同級生にインタビューを行う事によって、自分のの中にある思い込みに気づくというワークショップについて説明しています。

ハミガキだけでなく、世の中のすべてのものに対して人は何らかの思い込みを持っています。それらの思い込みの存在は、クリエイティビティに無意識に制限をかける事もありますし、リサーチの中にある大切な気付きを見逃してしまう事もあるかも知れません。とは言え、人である限り何らかの思い込みは持っていて、完全に思い込みを排除する事は不可能です。大切な事は思い込みを持っているという事を正しく認識する事であり、ダイバーシティのあるチームというものはこういった点でも効果的に働きます。

では、私自身が写真に関するリサーチを行う前に持っていた思い込みというものは何か。それについて書いておこうかと思います。

まず、多くの人は私のように、スマホとコンパクトデジタルカメラを適時使い分けており、たまに一眼レフのようなものも使っていると思って居ました。しかしながらそもそも一眼レフを持っている人というのは世の中を見渡してもそもそもあまり多くないですし、写真を撮るという行為において、デジカメとスマホを使い分けている人という人はそもそもそんなに多くない可能性があります。少なくとも私が話を伺った中では、スマホで写真を主に取るという人はコンデジを持っていたとしてもコンデジをめったに使わない人が多いですし、コンデジを中心に使用しているという人に話を効くと、スマホのカメラはめったに使っていないとのことでした。

また、撮影後の写真についても、私自身は、コンデジの写真も、スマホの写真もすべてGoogle Photoにアップロードし一箇所にまとめて管理をしているため、他の人も、Dropboxか、iCloudか何のサービスを使っているかは分からないが、何らかのサービスを用いて写真を管理しているのだろうと思って居たのです。ところが実際に蓋を開けてみるとPCのフォルダで管理しているという人が圧倒的大多数でいかに自分の使い方が少数派であったかという事に驚かされるわけです。

このように、実際のユーザに対してリサーチを行わずに自分の思い込だけでアイディアを作ってしまうと、実際のニーズからはかけ離れたものになってしまう可能性もあります。ですから、実際のユーザが、どのような事を考えて、どのような事を行っているのかを理解してインサイトを抽出し、オポチュニティを探し出すという流れが基本的なプロセスになるわけです。

 

 

 

 

引き続きインタビューを

Cafe

現在までに累計6人の方々にご協力して頂き、引き続きインタビューを行っています。このようなデザインリサーチの際に気をつけるべき事は、なるべく異なる属性の人にインタビューをお願いすると言うこと。

例えば同じ年代、同じ性別、同じ家族構成で同じような人生を歩んできた方にお話を伺っても、もちろん完全に同じでは無いでしょうが、そこまで大きな違いと言うのが現れない可能性が高いわけです。

それよりは、違う年代だったり、男女のバランスだったり、異なる家族構成だったり、なるべく異なる人にインタビューをお願いするように心がけます。

例えば今回、インタビューさせて頂いたなかで、子供を持つ親御さんという立場の方がいらっしゃいました。子供が居る家庭においては物事の中心が子供のことになりがちですから、一人暮らしの方とくらべて、生活スタイルは大きく異なってくる事は想像に難くないかと思います。

また、年代、例えば20歳の方と、30歳の方、40歳の方においても、ジェネレーションギャップと言いますか、コンピュータやスマートフォン、その他の技術に関する接し方が異なっており、どれが良い、悪いというわけでは決して無いのですが、例えばカメラというものに対しても微妙に異なる考えや接し方があり、非常に興味深いなと思うわけです。

そして様々な属性を持つ方にインタビューさせていただく傍ら、エクストリームユーザへのインタビューも試みます。エクストリームユーザと言うのは、普通のユーザとは異なる極端なユーザのことです。例えば、平均的なのユーザが月に数十枚程度の写真を撮るとして、1000枚以上の写真を撮る人であったり、またはそもそもカメラを全然使わないという人が、エクストリームユーザの例となるでしょうか。

そういう方を見つけるのは大変かも知れませんが、彼らの話を伺い、どのような考えを持ち、どのようにカメラと接しているかを知る事で、新たなインスピレーションを得て、アイディアのネタとなる事が多くあります。

このように、デザインリサーチに置いては、一般的なユーザにインタビューを行って、多くのユーザがどのような考えを持っているかを知ると同時に、エクストリームユーザにもインタビューをおこなう、というスタイルが重要になってきます。

 

ファイナルプロジェクトのためのインタビュー開始

sharing

先日作成したResearch Guideに従って、早速インタビューを行いました。

ddcph.hatenablog.com

まずは、自分の作成したReseach Guideがうまく動くかを確かめるために、身の回りの人に協力してもらってインタビューを行います。

Reseach Guideそのものは実際のインタビューの様子を想定しながら作成しているわけですが、やっぱり実際にやって見ないとわからない事も結構ありますし、文字として表現されたものと、声に出して表現するのでは、同じ内容でも意図がうまく伝わる場合もあれば伝わらない場合も結構あリます。

そんなわけですから、まず最初は気心の知れた人にインタビューをお願いするのが良いのかなと思います。

と、いうわけで、記念すべき第一回インタビュー。

まずは、どのようなカメラを使っているかだとか、どのようなシーンで、どの程度カメラを使用しているかなどについて話を進めていきます。その後、それらをどのように管理、整理しているかの話題に進み、最後は撮影したカメラ画像の活用についての話に進めて行きます。

ところで今回のインタビューでは、若気の至りと言うべきか、下記の記事で紹介したように何らかのリサーチツールを使いたいと思っておりました。

ddcph.hatenablog.com

で、比較的抽象的な絵を見せつつ、あなたが画像を活用するイメージに近いものはどれですか?と質問を投げかけたのですが、これがうまく行かなかった。活用するイメージってどういうこと…?と相手も困惑している様子。

私が当初想定していた回答としては、例えばノートに何かを書いている絵を指さしながら「私のイメージに近いのはこれかな?私が写真を撮影するのは自分用の記録のためだから、日記に近いんだよね。とりあえず毎日の生活を記録してはおくけど、それは特に何か明確な目的があるわけじゃなくて、まぁたまに見返したりはするかもだけど…」みたいな回答を想定していたのですが、私の質問の仕方が悪かったということもあり、そういった回答は得られず。うーん、なかなか難しい。

後ほど、この件に関して、どうすればよかったのかアドバイザーに相談してみました。

そうすると、それは聞き方が悪い、もっと具体的に聞かないといけないと言われてしまいました。また用意した画像の選択に関しても、抽象と具体のバランスが難しいんだけど、まだちょっと具体的過ぎるものもあるよねとのコメントが。

では、どのように聞けば良いのかと言う点についてなのですが「あなたの使い方に近いものはどれですか」ではなくて例えば「あなたの共有のイメージに近いのはどれですか?」というのを聞くのはどう?ということ。

つまり、これに関してはあらかじめ私とアドバイザで認識の違いと言うのもあったみたいなんですね。私は当初、インタビューのこの質問を通して下記の2点を明らかにしたいと思っていたのです。

  • 写真をどのようにして使いたいか
  • そのモチベーションは何か

ところが、アドバイザは下記の2点について明らかにしたいものだと思っていたようで。

  • 写真をどのように共有しているか
  • そのモチベーションは何か

これに関しては抽象と具体のバランスの問題でもあるのですが、抽象的な絵を見せながらとても広い質問を聞かれても、聞かれる側は困ってしまうだろうと。逆に、具体的な絵を見せながら具体的な事を聞かれても、聞かれる側は単刀直入に答えるしかなくて、インタビューとして深い知見を得られずに終わってしまう場合が多いとのこと。

そしてその後、もう一枚のソリューションが具体的に描かれている絵を見せながら、同様の質問を投げかけたところ、写真の近い道に関して様々な知見を得られたので、なるほど広い質問をする際には、ある程度具体的な絵を見せながら行うのも一つの方法何だなぁと思ったのでした。